不動産投資の初心者の選択 はじめに
今回の記事では、初心者だった私がなぜ築古区分マンションで不動産投資を始めることを決定した理由を説明していきたいと思います。
実は不動産投資には様々な方法があります。しかし、実践できる人とできない人が明確に分かれます。
例えば、高いスキルや知識がないと危険な方法も多数あります。また、現金をたくさん持っていないと実現できないものもあります。
よって、全てのスキルと知識がある投資家なら選択できる最善の方法と、初心者がリスクを低めにして選択できる最善の方法は異なります。
初心者が高いリスクを取った場合、リスクが顕在化したときに対処できず、大きな損失を被るからです。よって、初めからベテラン投資家ができる最善の方法は選択できないと思っていた方が良いと思います。
そんな中で初心者だった私が採用した不動産投資とその理由を紹介していきたいと思います。
ちなみに、築古区分マンションを実際に購入した際のチェックポイントについては、下記記事を参照ください。
不動産投資の初心者の選択 私が採用した不動産投資
全くの初心者だった私は、不動産投資についていろいろと勉強(※)しました。
例えば、書籍は50冊(投資開始後も含めると100冊超)程読み、不動産投資関連セミナー50件超参加、不動産実物の下見100件超などから、いろんな投資の方法があることを認識しました。
不動産投資には様々な方法がある中で、私は築古区分マンションを現金で買う方法に至ります。
理由は簡単で、目標を達成する際に、リスクが少なくて持続可能な方法を選択すると自ずとそうなりました。次項で具体的に説明します。
・築古区分マンションを現金で買うことに決定
・理由:目標(毎月10万円)を達成するために少ないリスクで持続可能
不動産投資の初心者の選択 築古区分マンションで投資を開始すると決めた理由
不動産投資の初心者の選択 設定した目標金額の点から
おさらいです。
目標(願望):毎月10万円の副収入を得たい!
そもそもの目標は、サラリー以外に毎月10万円の収入を得るという願望でした。
不動産投資は今までしてきた株式投資と違い、小さな単位で多くの種類の株式を買えるわけではありません。1つの投資対象で安くても数百万円、高ければ億単位となります。
※株式投資の分散投資については下記記事をご参照ください
そして、毎月のお金の動きも非常に大きくなります。
株式の配当金のような小さな金額でなく、小さくても毎月数万円、大きければ数十万円のお金(家賃や経費、ローンの支払いなど)が動きます。
そもそも動く金額が大きいので、キャッシュフローが大きい訳です。
キャッシュフローについては、下記記事を参照ください。
つまり目標の10万円を達成するには、私のように既に株式投資で増やした一定の金融資産がある前提ですと、ローンを組んでレバレッジを効かせて、大きな投資をする必要はありません。
融資の場合は投資効率が良くなり、少ない現金で多くのリターンを得ることができます。しかし、想定どおりいかない場合は、現金投資よりも何倍もの高いリスクを背負うことになります。
よって、まず融資を受けて不動産投資をする必要はありません。現金での投資で充分です。現金であれば、基本的には投資した金額を超えて損失を被ることがありません。
そして、毎月10万円のキャッシュフローを残すには、家賃収入から諸経費を引いて10万円残れば達成します。
都心部の区分マンションは、概ね数万円から十数万円の幅です。よって、2から3つの区分マンションを購入すれば、家賃収入が付き10数万円から20万円程度になり、経費を引いて、空室想定分を差し引いても毎月10万円程度の副業収入は達成します。
また、そのために必要な資金は、築古区分マンションであれば、数百万円から1500万円の間位ですので、現金で2000万円ちょっとあれば達成します。
・目標金額はあくまでキャッシュフロー10万円。その範囲の投資。
・融資を使わず、リスクを減らして現金で購入。投資金額が小さい現金で買える不動産が選択肢。
・将来のリスクが小さい投資をする。投資期間をとおした成功確率を上げる。
・新築・築浅でなく築古区分マンションが合致する。
不動産投資の初心者の選択 築古区分マンションの特性から
ここからは築古区分マンションの特性から、今回の投資に決定した理由を列挙していきます。
1 売却のしやすさ
不動産は株式と違って取引所がありません。つまり相対取引(=買い手と売り手の1体1での取引)です。
売却に時間がかかります。そのことを流動性が低いと言います。
そもそも流動性が低い投資対象であることに加え、売りにくい物件を買ってしまうと、売りたいときに価格を下げるしかなく、売却時に損失を被るリスクが高くなります。
よって、売却しやすい物件とは、流動性が低い不動産投資の中でも、まだ流動性が高い投資物件となります。
そして、買い手が多い物件は需要もあり、価格が下がりにくいメリットもあります。
築古区分マンションは、購入の需要と購買層が広い。
・価格が高額ではないこと。500万から1500万円程度。
・現金で買える方が多数いる。
・融資で買う人もいる。その場合、数十万円から200万円程度の自己資金で買えるため、購入可能な方は現金購入者以上に多い。
・適正価格なら右から左に売れていく。
・想定外の物件を買ってしまっても、現金購入なら最悪損切りして売ればいい。
・新耐震基準(1981年6月1日以降の建築確認)の物件は売却しやすい※
※詳細は割愛しますが、購入時に新耐震基準を意識する投資家が多い、すなわち新耐震基準の物件の方が売却しやすいということ。新耐震に対し、旧耐震といいます。
2 値下りリスクが少ない(売買価格・家賃とも)
売買価格は上記1の説明と重複し、需要が多いと価格は下がりません。また、経年による物件価格・家賃の下落リスクは、あまりありません。新築と異なり、物件価格は下落しきっており、さらに古くなることによるリスクはあまりありません。
・築30年前後の区分マンションは、経年による価格の変動が少ない。
底値に一旦届き、その後は市場動向で価格変動しているため、時間経過により価値が減ることは少ない。
・同様の理由で家賃が急速に下がることも少ない。
・買い手が多いということは需要があるため、値崩れしにくい。
3 都心であれば、築古でも賃貸ニーズが高い。
都心の賃貸需要は旺盛です。そのため築古マンションでも家賃は高いです。
結果として、新しい物件はさらに家賃が高く、そこまで家賃を払えない方もたくさんいます。
そのために、誰しも新しい物件にしみたいですが、身の丈に合った家賃の物件を選択せざるを得ないとなります。その場合、何かを我慢して、何かにこだわって物件を選択します。
我慢する1つが古さ(築古物件)ということです。
古くてもちゃんと建物の内外のメンテナンスがなされていれば、それ程気にならない上、部屋の中はリフォームやリノベーションで新築同様に改装が可能だからです。
よって、築古の需要はしっかりとあります。
・誰でも新しい物件に住みたいが、都心の1等地の新築だと10万円以上の家賃になる。そこまで収入を家賃に使えない方が大半。
・築古を我慢して、家賃が安くて立地の良い物件に住みたい層は確実に多数存在する。マーケティングすると市場を確認できる。
・老朽化については、定期メンテナンスや大規模修繕を実施して、日頃の管理もしっかりできている物件は、何ら問題を感じない。
現に私は築40年超の立地の良い物件に住んでいますが、非常に快適です。
4 1棟マンションと違い高額な修繕費が不要
では同じマンションでも区分マンションではなく、1棟マンションを購入して投資する場合はどうか。
まずは現金は難しく融資での購入となります。
それ以外に、建物の大規模修繕の知識と資金が必要となります。
区分マンションは修繕積立金と管理費を支払い、管理組合が管理会社に委託して、管理会社が管理し、修繕の計画や段取りを組みます。
しかし、1棟マンションの場合は、外部委託できるとしても、自分である程度対処できるスキルや知識が必要です。
初心者にはハードルが高いことが良く分かると思います。
・1棟マンションを所有すると、大規模修繕の金額も1000万円規模です。
・区分マンションは共有部分や建物自体は自分で管理する必要がない。修繕費と管理費を定額で支払うのみ。
・急に高額な費用負担が発生しない。つまり、手持ちの現金が少なくても安全に経営しやすい。
・大規模修繕を自分ではしないので取り急ぎ知識が不要。
・1000万円規模の修繕の内容を全く知らずにはすまない。
・どういった修繕がどの時点で必要か、本当に必要かを判断できないといけない。
・通常、購入時に現金がかなり減る。その直後に大規模な修繕の必要性が発覚すれば、いきなりピンチになるかも。
・修繕を放置すると、入居者は退去、建物は老朽化が進行、売却価格は低下する。めもあてれない自体に。
・相応の知識(ここでは大規模修繕)が不要というだけで初心者の私は助かった。
5 ランニングコストが安定
上記4とも関連しますが、建物そのものは管理費と修繕積立金を定額で毎月払うだけで大丈夫です。
あとは、区分所有している部屋の中だけの修繕に対応できる知識と現金があれば大丈夫です。
普通は入退去時に10万円か20万円ほどです。すぐに家賃で稼いでしまえる金額です。
高いもので数十万円、しかし、そういった高い備品は10年以上使用できるものですので、少し勉強したり、業者さんに教えてもらえば、初心者でも対応ができるものばかりです。
・管理費・修繕積立金が一定額のため、大きな出費が少なくて済み、経営が安定する。
・築古区分マンションは、修繕費が適正でしっかりと管理されていれば、急な費用負担はない。また、修繕費も大幅な上昇はない(逆に新築はどんどん上がっていくのが一般的)
・区分マンションの所有者は、所有する部屋の中だけの修繕コスト等の負担で済む。つまり多額の急な支出が不要。
などです。
不動産投資の初心者の選択 新築区分マンションの場合
新築区分マンションについては、私の場合は選択肢から外しました。
理由は、2500万円から4000万円程度で現金での投資が厳しいという点があります。毎月10万円のキャッシュフローを得るために、複数戸買うには高価過ぎたということです。
それ以外に投資対象として選択から外れる理由があります。
新築区分マンションの物件価格と家賃のピークは、買った時点ということです。
その後、家賃・価格とも、基本的に急速に下落していきます。
ということは、リスクが顕在化するのが、将来と言うことになります。
価格下落分を累積のキャッシュフローで補えない場合は、トータルの投資としてマイナスということになります。
それを将来の見込で計算することになりますが、堅実な計算はなかなか困難となります。
しかし、築古区分マンションは既に価格も下落しきっていますし、家賃も同様ですので、将来の算段が経ちやすく、下落リスクも小さくて済むため、投資として成り立つかの見通しが立つち安いからです。
これらのことから、築古区分マンションを選択肢しました。
なお、新築区分マンションの説明会も相当数参加して、いろんな考え方をお聞きしました。何社か聞いてみる価値はあるとは思います。
下記は私が当時やっていた不動産投資の勉強法についての記事です。
不動産投資の初心者の選択 まとめ
初心者だった私が、数ある不動産投資の中で築古区分マンション投資をすることにしたのかの理由をざっと説明してきました。
不動産投資はいろんなパターンで実践されている方がいます。それぞれ成功の法則はあると思います。
但し、不動産投資ごとの特性に応じたスキルや知識が必要となりますが、初心者にはそれらがないという前提があります。
その上で、初心者でもリスクが高すぎない投資として成り立つと判断したのが、築古区分マンション投資ということです。
最後に簡単ですが、下記にポイントをおさらいしておきます。
1 目標金額の観点から
・目標金額はあくまでキャッシュフロー10万円。その範囲の投資。
・融資を使わず、リスクを減らして現金で購入。投資金額が小さい現金で買える不動産が選択肢。
・将来のリスクが小さい投資をする。投資期間をとおした成功確率を上げる。
・新築・築浅でなく築古区分マンションが合致する。
2 築古区分マンションの特性から
・売却のしやすさ
・値下りリスクが少ない(売買価格、家賃とも)
・都心であれば築古でも賃貸ニーズが高い
・1棟マンションと違い高額な修繕費は不要
・ランニングコストが安定
築古区分マンションを実際に購入した際のチェックポイントについては、下記記事を参照ください。