不動産投資、購入時のチェックポイント はじめに
不動産投資初心者が自分なりに勉強し、数ある不動産投資のやり方の中から、築古不動産投資を行うこととしました。そして、物件探しを始め、ついに購入に至ります。
今回は購入する際に、物件をチェックしたポイントを説明しています。具体的な購入金額や家賃なども記載していますが、その時々で状況は変わる(特に物件価格、家賃は上下に変動する)ことを踏まえて参照いただければ幸いです。
不動産投資、購入時のチェックポイント 【1戸目購入】
1戸目の物件を購入します。この物件は、勉強期間中にセミナーと個別相談を受けた業者さんに紹介していただいた物件です。
この物件は同じ業者さんの中で購入希望者が多数いたため、じゃんけんで買い付けを入れる順番を決め、幸い1番手を引き当て、購入することができました。
築古でも良い物件は取り合いであることが良く分かります。少なくとも需要のある物件ということで、安心できました。
不動産投資、購入時のチェックポイント 物件サマリー
物件の簡単なサマリーです。
・所在地:新宿区内。新宿駅徒歩14分、最寄り駅4分。徒歩10分圏に2駅1路線。都庁まで9分。
・築30年前後(新耐震)、総戸数80戸。管理良好(全部委託、日勤)、オートロック・エレベーター有。
・固定資産税・都市計画税3万円。3点ユニット。19m2。管理費・修繕積立金他計13,000円。室内洗濯機置場有。3階以上所在。
・購入価格840万円。購入時諸費用70万円。オーナーチェンジ(当時家賃74,000円。(現家賃75,000円))
不動産投資、購入時のチェックポイント ポイント
購入時のポイントです。
・最寄駅近 兼 ターミナル駅近:最寄駅徒歩5分圏内、新宿駅徒歩14分(自転車圏)。
・全部委託:
初心者は全部委託が良い。自主管理だとうまく管理組合が機能していないと修繕ができず、古ぼけている物件もあるので、注意が必要。
・部屋の広さ:
広さは購入する地域によって異なります。相場観です。家賃、価格、m2、地域のバランスも必要。新宿駅周辺なら16m2~20m2でニーズがあると考えていた。
・設備(バストイレ):
バス・トイレ・洗面が一体ととなった3点ユニットです(セパレートではない)。この地域のこの価格帯なら問題なしと判断。
・投資判断:
現家賃74,000円が想定家賃65,000円まで下落しても、充分キャッシュフローは残り、利回りも良い。本体価格もそれほど下げない。下がっても長期的なインカムゲインが得られれば利益がでると判断。(購入時の家賃から1000円アップし。現在は75,000円で賃貸中。)
・空室率:
5%想定。4年間に1度の入退去と設定。入退去に伴う収入減とコスト負担の合計が、2ケ月分の家賃相当として計算。
・年間キャッシュフロー※:
管理費・修繕費等、管理会社への管理費、固定資産税・都市計画税を家賃から引くと、75,000円だと年間約60万円のキャッシュフロー。
想定家賃65,000円だと、年間50万円のキャッシュフロー。
・ネット利回り:現家賃で6.5%程度、想定家賃で5.5%程度。入退去が無ければ7.25%程度。
・出口:
長く所有し、インカムゲインで稼ぎ、いずれ価格が上がった時に買値以上で売却することを想定する。(投資額をインカムゲインだけで回収するのは15年~18年)
※キャッシュフローについては下記記事を参照ください。
不動産投資、購入時のチェックポイント 【2戸目購入】
2戸目を千代田区で購入しました。
こちらは同じく勉強期間中に個別相談を受けた業者さんからの紹介です。
千代田区は港区、中央区と人気のある区です。特に千代田区は皇居がある上、公共が占める面積が広く、賃貸物件が少なめということもあり、立地の良さに加え、売買・賃貸とも需要が高い地域です。
余談ですが、実はこの前に同じく千代田区の物件の紹介を受け、売り出し価格で買付を入れましたが、競合多数の上、売り出し価格より高い金額で指値が入り、こちらも少し価格をアップしましたが、結局買えませんでした。
売主がまだまだ価格が上がりそうと判断し、売却を見送ったためです。本当に物件とは一期一会です。結構気に入っていたのですが、縁がなかったようです。
不動産投資、購入時のチェックポイント 物件サマリー
物件の簡単なサマリーです。
・所在地:千代田区内。最寄駅4分。徒歩10分圏に3駅4路線。
・築35年前後(旧耐震)。総戸数60戸超。自主管理。エレベーター有。オートロック無し。
・19m2。管理費・修繕積立金15,000円。固都税33,000円。所在階3階以上。室内洗濯機置き場有。バス・トイレはセパレート。フルリノベーション物件。
・物件価格1100万円、購入時諸費用90万円。空室。
不動産投資、購入時のチェックポイント ポイント
購入物件のポイント
・立地:
非常に良い。周辺は大学も多数あり、ビジネス需要もある。
・フルリノベーション:
当面大きな修繕は不要という点も初心者の自分には向いていると判断。競争力も高い。バス・トイレがセパレートの物件の需要も高い。
・旧耐震:千代田区は旧耐震がほとんど。買い手はいくらでもいる。
・自主管理:
外見も共有部もメンテナンスされており、問題なしと判断。修繕積立金も充分貯まっていた。
・空室率:3%想定
4年に1度入退去、1か月半の家賃相当分として計算。立地が良いため空室期間を若干短めに想定。
・想定家賃:75,000円
実際には82,000円で募集をかけ、直ぐに入居者決定(4年後、3千円UPの85,000円で直ぐに決定。さらに2年後2千円UPの87,000円で決定。)
・年間キャッシュフロー:
想定家賃75000円の場合、60万円。
当時の実際の家賃82,000円の場合、70万円。
・ネット利回り:75,000円の場合、5.04%程度。82,000円の場合、5.88%程度
・出口と投資判断:
長く持ちインカムゲインで稼ぐことが基本方針。いずれ価格が上がった時に買値以上で売却を想定する(投資額をインカムゲインだけで回収するのは、17年~20年)
フルリノベーションしている分高く購入しているので、売却時は価格が低下することも想定する必要がある。
立地が良い点nとフルリノベーションしている点で、投資利回りは1戸目より低い。資産価値は高いので充分の利回り。
不動産投資、購入時のチェックポイント まとめ
2戸目の物件は、立地がより良く、バス・トイレ別など入居者の決定がしやすいフルリノベーション済のものです。
当面の大きな修繕費がかからない点や、立地的にも資産価値が高く、そのためリスクが少ないという特徴があります。その代わりに利回りは低めとなります。
1戸目の物件は、2戸目よりは立地や仕様は落ちますが、その分利回りは高めとなります。
結果、両物件でバランスが取れ、補いあっている面があると思います。そのため、不動産投資全体ではいいリスク分散になっていると思います。
最後にチェックしたポイントを整理しておきます。
・立地:賃貸需要(周辺に大学や会社はあるか)。複数路線複数駅利用の可能か。最寄り駅まで徒歩7分以内を想定して探した。また、ターミナル駅自転車圏も想定した。
・内装:物件の所在地域とマッチした内装の仕様か、家賃はどの程度取れるか。先々の修繕費はどうか。
・耐震基準:新耐震と旧耐震。物件所在地と購入希望者の需要はどうか。
・管理方法:自主管理か全部委託か。基本的に全部委託を選び、自主管理は避けたい。2戸目は自主管理物件を購入したが、外見や共有部のメンテナンス状況から問題なしと判断。また、修繕積立金も充分すぎる程貯まっていた。
・空室率:4年に1度入退去・2ケ月の家賃相当分として計算を基本においた。
・想定家賃:現在の家賃ではなく、周囲の家賃状況を踏まえて、適正な想定家賃を設定する。その上で、将来に向けて下がることを踏まえたシミュレーションをする。
・年間キャッシュフロー:
想定家賃でのキャッシュフローを計算し、家賃がそこまで下がった場合を想定したシミュレーションをしておく。
・ネット利回り:7
実際の手取りがいくらになるかをシミュレーションしておく。
・出口と投資判断:
基本10年の所有を想定して、その間のインカムゲイン、家賃がある程度下がり、売却価格が低下してもトータルで利益が出せるシミュレーションをしておく。